映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』キャスト

●中條百合子(ちゅうじょう・ゆりこ)=一十三十一(ひとみとい)
hitomitoi
17歳の時に「貧しき人々の群れ」でデビューした天才作家、中條百合子(後の宮本百合子)を演じる一十三十一さんは、シンガーソングライター。初の映画出演。百合子は19歳の時にニューヨークで荒木茂と結婚するが、帰国した後、結婚生活が行き詰まり、そこに現れたのが湯浅芳子だった。なお、8月22日(日)に横浜港で船上ワンマンライブを開催。150名限定のプレミアムナイトクルージング。
*オフィシャルサイト
http://www.hitomitoi.jp/
湯浅芳子(ゆあさ・よしこ)=菜葉菜(なはな)
nahana
ロシア文学者で、自ら「女を愛する女」を公言した湯浅芳子を演じる菜葉菜さんは、注目の新進女優。芳子は元芸妓の北村セイとの生活が破れた傷心のなかで、百合子に出会う。なお、山形で撮影された主演映画『ハッピーエンド』が6月29日から渋谷UPLINKで公開される。「映画史上最もベタなラブコメディ!」。ホラーの『スクリーム』みたいな、古今の名作をリスペクトした愉快な作品。
*オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nahana/
荒木茂(あらき・しげる)=大杉漣(おおすぎ・れん)
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百合子と芳子という強烈な個性の二人の間で苦悩する、百合子の夫、荒木茂を演じるのは大杉漣さん。百合子より15歳年上の暗い中年男で、オタクの走りのような古代ペルシア語研究者。アメリカの大学図書館の奥の「苦行僧」と呼ばれ、百合子と結婚することで帰国できた。大杉さん、最近はゲゲゲの父さん役で全国区の人気とか。
*事務所
http://www.zacco.co.jp/
*ブログ
http://zaccoe.exblog.jp/
●中條葭江(ちゅうじょう・よしえ)=吉行和子(よしゆき・かずこ)
百合子の母、葭江は、明治の倫理学者の娘で、女子学習院を首席で卒業したインテリ。ワガママなブルジョアの奥さんで、言いたい放題に見えるが、一方でズバッと人を見抜くところがある。この葭江を演じるのが、浜野組自主制作映画の常連、吉行和子さん。『百合祭』では白川和子さんとキスするラストが鮮烈だったが、今回は江戸・明治の気風を汲む女性像が楽しみ。
*プロフィール
http://talent.yahoo.co.jp/pf/profile/pp994
●中條運(ちゅうじょう・うん)=大方斐紗子(おおかた・ひさこ)
浜野組の常連といえば、百合子の祖母、中條お運を演じる大方斐紗子さん。『百合祭』でミッキー・カーチスさんの股間を握る怪婆さん役が強烈だったが『こほろぎ嬢」でも孫娘を案じる故郷のお祖母さんを演じた。お運の夫、中條政恒は福島県の郡山・開成山を開拓した明治の功労者だが、大方さんは福島市の出身。
*プロフィール
http://www.edu-pa.net/gendai/kojin/ookata.htm
野上弥生子(のがみ・やえこ)=洞口依子(どうぐち・よりこ)
百合子と芳子を引き合わせる先輩作家、野上弥生子を演じるのは洞口依子さん。弥生子は二人を会わせただけでなく、恋の行方の冷静な観察者でもあった。洞口さんの映画初主演『ドレミファ娘の血は騒ぐ』は今でも記憶に鮮明だが、最近はウクレレバンドやエッセイの執筆など、多方面で活躍している。
*オフィシャルブログ
http://web.mac.com/yoolly/iWeb/Site/F6A06958-16B6-4C4A-BECB-A65BF61D3BA4.html
●北村セイ(きたむら・せい)=麻生花帆(あそう・かほ)
芳子の愛人で元京都の芸者、北村セイを演じるのは、麻生花帆さん。三味線で端唄を歌うミステリアスな女性の役だが、麻生さんは東京芸大で「邦楽囃子」を専攻し「三味線音楽系統で初の博士号を取得」している。芳子はセイとの恋愛で手酷いダメージを受けた直後、百合子に出会った。
*プロフィール
http://www.j-clip.co.jp/JCLIP_HP/clip_women/04_asou.html
*オフィシャルサイト
http://www.kaho.jp/index.html
●中條精一郎(ちゅうじょう・せいいちろう)=平野忠彦(ひらの・ただひこ)
百合子の父、中條精一郎を演じるのは平野忠彦さん。精一郎は明治期の日本を代表する建築家で、英国留学したジェントルマン。平野さんも日本を代表するバリトン歌手で、海外で研修した芸術家の集まり「文化庁芸術家在外研修員の会」理事長でもある。実は浜野監督も、この制度によってパリで研修してきた。
*プロフィール
http://www.jvf.gr.jp/01hiranotadahiko.html